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コーヒーとミルクで流れを見る1(カードの後ろ)

まずは見てみよう!

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どんな実験?

実験手順と種あかし

  • コーヒーにミルクを浮かべて流れの様子を観察してみましょう。
  • カードを動かすとその後ろに循環する流れ(渦)ができ、この現象を「はく離」といいます。カード以外でも平板を動かすと同じような流れになります。はく離は、流体抵抗(物体を下流方向に押す力でブレーキとしてはたらく)が発生する大きな原因の一つです。
  • 流れは急に曲がることはできません。平板のような物体の場合には端の部分で流れが直角に曲がって後ろに回り込むことはできず、渦ができるのです。
  • はく離で発生した渦(はく離渦)は次々にカードから離れていきます。このとき右回転と左回転の渦が交互に発生しています。画面では、上側で発生する渦が右回転、下側で発生する渦が左回転になっています。
  • 水や空気は透明で目に見えませんが、この実験のように流れの中に目に見えるもの(インク、煙、細かい粒子など)を入れるなどいろいろなくふうで流れを目に見えるようにする技術を「流れの可視化」といいます。流体力学の研究や開発でしばしば用いられています。
  • なお、実験が終わった後、使ったコーヒーはスタッフでおいしくいただきました。
【注意】

はく離によって物体の後ろに次々に渦ができる現象は一見乱れた流れなので、「乱流」と書かれている本が多く見られますが、これは正しくありません。「乱流」は「外見上乱れた流れ」や「はく離」を指す言葉ではないのです。「乱流」は肉眼で見えるような乱れではなく、肉眼では見ることができないくらいミクロな流れの変動をいいます。そのようなミクロな変動が原因となって目で見えるような大きな変動につながることはしばしばあります。しかし、「外見上乱れた流れ」がすべて「乱流」というわけではありません。この実験動画の流れは常に変動していて乱れていますが、典型的な「層流」です。それは、ミルクの線がはっきりと残っていることからわかります。乱流であればミクロな変動によってすぐにミルクは撹拌され、ミルクの線がぼやけてしまうからです。
また、物体の後ろに規則的な渦列ができる「カルマン渦列」を「乱流」と思っている人は多いかもしれませんが、通常の「カルマン渦」は「層流」の場合に発生します(参考 コーヒーとミルクで流れを見る3)。

 

【キーワード】 はく離、流れの可視化
【関連項目】 板の後ろの流れ1円玉を水に沈めるコーヒーとミルクで流れを見る2コーヒーとミルクで流れを見る3
【参考】 石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P68−69.
日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P174−179.
更新日:2016.10.1