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機械工学年鑑「流体工学」(2014年版)

まえがき

 

 流体工学は宇宙から環境・エネルギー,生体,医療,ナノテクノロジーに至るまで極めて広い分野に関連している.ここでは機械工学として流体工学の重要な分野であり,研究の進展が著しい,流体機械,乱流,混相流,マイクロ・ナノ流体,生体流れ・医療応用,音響・騒音,流れの計測・可視化を取り上げ,2013年の研究の動向を報告する.
流体機械の節では,数値解析手法の高度化とその援用,再生可能エネルギーに関連した研究の進展などが報告されている.乱流の節では,多様な研究が継続的に実施されており,乱流制御,反応を伴う流れ,実用的な数値解析の進展などが報告されている.混相流の節では,マイクロ分散相を含む流れ,環境関連問題への応用,キャビテーション現象の数値解析の動向などが報告されている.マイクロ・ナノ流体の節では,ナノテクノロジーの進展によりさまざまな分野で注目されており,多くの研究が飛躍的に進歩しており,詳細な現象解明,システム化研究,研究拠点の整備の状況などが報告されている.生体流れ・医療応用の節では,最近の進展が著しい血流の数値解析と医療への展開の状況が詳しく報告されている.音響・騒音の節では,ファン・風車,航空機・車体周りの流体騒音,構造・騒音連成など活発化している研究の現状が報告されている.流れの計測・可視化の節では,時間・空間精度の向上に関する研究の進展,異相界面における計測などの研究状況が報告されている.

〔松本 洋一郎 東京大学〕

 「水力機械」,「空気機械」の主なターボ機械の生産統計(動向と製作品)の詳細については,ターボ機械協会発行の会誌「ターボ機械」8月号またはターボ機械協会ホームページ(http://turbo-so.jp)をご参照ください.

機械工学年鑑「流体工学」(2014年版)は,流体工学の分野において2013年1月から12月までの1年間に発行・出版された論文,解説,さらに技術の発展や動向を解説したものです.

機械工学年鑑「流体工学」2014年版(PDF)

更新日:2014.9.26