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A-TS 05-24 プラズマアクチュエータ研究会

主 査: 瀬川 武彦(産業技術総合研究所)
幹 事: 深潟 康二(慶應義塾大学),松野 隆(鳥取大学),野々村 拓(宇宙航空研究開発機構)

報告事項:

 本研究会は,新しい流体制御デバイスとして期待されているプラズマアクチュエータに興味を持つ委員が大学,民間企業,研究機関から参加し,プラズマアクチュエータの研究開発促進に向けた情報交換を目的として2013年12月1日に設置期間5年で発足した.今期末の委員登録数は70名(大学・高専:33名,民間企業:25名,研究機関:12名)となった.当初設置期間は2018年11月末であったが,多数の委員からの活動継続の要望から流体工学部門に延長申請を行い,さらに5年間(2018年12月から2023年11月)の継続が承認された.

 今期は,昨年度に引き続き日本機械学会2018年度年次大会(関西大学千里山キャンパス)においてオーガナイズドセッション「プラズマアクチュエータ」を企画し,最新のプラズマアクチュエータ研究に関する20件の口頭発表があった.また,オーガナイズドセッション後に開催したワークショップ「プラズマアクチュエータ研究会:自由討論」では,本研究会で取り組んできた「基準プラズマアクチュエータ素子」の配布状況や今後の展開について活発な意見交換が行われた.本研究会主催の第6回シンポジウムは,2018年11月15日(木)から16日(金)の2日にわたり産業技術総合研究所つくば中央第2事業所(茨城県つくば市)で開催され,研究会委員に加えて多くの企業・研究機関および大学から79名の参加があった.初日は,本研究会の第1期(2013年12月~2018年11月)5年間の取り組みについての報告に続き,2件の基調講演(産業技術総合研究所・竹内希主任研究員よる放電による活性種輸送に関する研究,東北大・阿部圭晃助教よる翼周り剥離流れ制御に関する研究),および大学生・大学院生によるポスターセッションが行われた.ポスターセッションで発表された17件の中から,優秀な発表を行った下記3名に対して優秀発表表彰を行った.2日目は,3名の委員から風車開発技術,体積力のモデル化および誘起流れの詳細計測,ならびに構造・製作手法・駆動手法に関する研究紹介があった.また,総合討論では研究会として今後5年間で取り組む課題について意見交換を行い,特に実用化において今後重要になるジェット誘起効率,耐久性,安全性,コストなどを改善するための打開策が必要であるという認識が共有された.

 また,年次大会の特集が組まれた「日本機械学会流体工学部門ニュースレター2019年2月号」への執筆依頼があり,「プラズマアクチュエータ研究会 ~5年間の活動と今後の展望~」と題した記事が掲載された.今後も,本研究会ホームページ(http://plasma-actuators.jp/)や学術雑誌に活動内容および得られた成果に関する最新情報を発信していく予定である.

その他:

A-TS 05-24「プラズマアクチュエータ研究会」では優秀発表表彰規定を制定しており,第6回シンポジウム(2018年11月15日~16日)において表彰を行った.受賞者と発表タイトルは以下の通り.
・佐藤慎太郎 (東北大) 「低電圧で作動する高集積プラズマアクチュエータの提案とその実証」
・松原孝聡 (東理大) 「紐型プラズマアクチュエータを用いた自動車ドアミラー周りの剥離制御」
・伊吹卓真 (東北大) 「PIVによるPA誘起流の超高解像度解析」

更新日:2020.7.14