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空気砲

まずは見てみよう!

どんな実験?

実験手順と種あかし

  • ご存知、空気砲です。ダンボールの箱に丸い穴を開け、箱をたたくと空気が勢いよく飛び出します。
    このように穴やホースの出口などから吹き出す流れを「噴流(ジェット)」といいます。
  • このとき、穴から丸い筒状に出る空気を「コア」と呼びます。コアは吹き出しが瞬間的であることと周囲の静止した流れとの間の粘性摩擦により急速に減速し、短時間、短距離で弱まります。
  • コアが飛び出すとき、コアの高速の流れとまわりの止まっている空気との間で粘性摩擦がはたらいてまわりの空気を回転させようとする力がはたらき、渦ができます。
  • この渦はコアのまわりに輪っかのようにつながっていて、「渦輪」と呼ばれます。
  • 瞬間的な吹き出しが終わった直後には移動するコアの後ろを埋めるため周囲の空気が流れ込み、渦輪の生成をさらに助けるはたらきをします。
  • できた渦輪はコアの速さの半分くらいの速さで移動していきます。コアが減速したあとでも渦輪は回転のはたらきで自分自身で進むことができ(この速度を自己誘起速度という)、比較的長距離でも移動することができます。
  • 空気砲を発射させるときのコツは、勢いよく(短時間に)箱をたたくことです。コアの空気を瞬間的に流すことによって渦輪はできやすくなります。

【キーワード】 渦、渦輪、噴流、粘性摩擦
【参考】

日本機械学会編「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P16-21.

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更新日:2013.6.1