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圧力の差の影響?

まずは見てみよう!

どんな実験?

実験手順と種あかし

  • 水のドームに指をふれるとドームが大きくなるという現象の原理についてさまざまな意見が出ています。その一つに「はじめにドーム内の圧力は大気圧と差があり、指をふれるとドームの中の圧力が大気圧に変わることでドームが大きくなる」という説がありますが、これは正しいのでしょうか?
  • そこで、ペットボトルの上下2か所に小さな穴を開けておいて、水のドーム内と外の大気とつなげておきます。こうすることで、ドーム内の圧力は大気圧になります。この状態で実験してみます。
  • ドームに指をふれると、穴のない場合と同じようにドームが大きくなります。つまり、ドームの内側と外側に圧力差がなくても。ドームが大きくなるということがわかります。このことからドーム内の圧力が変化することを原因とする説は妥当でないと考えます。
  • さらに、穴がない場合もはじめのドーム内の圧力は大気圧に近いものと考えています(ドームの内側と外側で圧力差ができるとすれば表面張力によるものであり、それほど大きな圧力差を発生できそうもありません)。
【注意】 実験で水を使いますが、水は大切な資源です。むだにしないように使った水をためておいてお風呂、そうじ、植木の水やりなどに利用してください。
【キーワード】 表面張力、慣性
【関連項目】

なぜ水のドームが大きくなるの?

【参考】 石綿良三・根本光正「流れのふしぎ」講談社ブルーバックス、P62-67.
石綿良三「図解雑学流体力学」ナツメ社、P48-49.

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更新日:2022.8.1